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日本ワインとその魅力を世界に発信するMiss Wine

ワイン1本の出会いが人生観を変える

ワインに興味を持ったキッカケはありますか。
島田:

私のワインの原点は父でした。21歳の誕生日祝いに、初めてバースデーヴィンテージのワインを一緒に開けたことを鮮明に覚えています。一生忘れないワインとの出会いです。それまでもワインを飲む機会はありましたが、大学生でお酒を種類かまわず飲んでいただけで…(笑)当時ワインとの向き合い方を知らない私に、父は多くは語らず『こういうワインの似合う女性になりなさい』と熟成したワインを体験させてくれました。それは、私が今まで飲んだワインのイメージを覆すほど奥深い味わいで、ワインの魅力に触れた瞬間でした。

加藤:

とても素敵なエピソードです…ワイン好きはお父様譲りなのですね。

島田:

はい。父はワインラヴァーだったので、それからもっともっと一緒に色々な経験をできたかもしれませんが…その日から一年も経たずに父は他界してしまいました。ワインの魅力を教えてくれましたが深く分かりあえる時間はありませんでした。

加藤:

突然のことで大変でしたね…お悔やみを申し上げます。それではお父様が誕生日に問いかけてくれた『こういうワインの似合う女性になりなさい』の答えは見つかりましたか。

島田:

父が他界してからワインを飲む度に考えたりしましたが、未だにその答えは見つかっておりません。しかし、それから社会人になり大人の階段を昇っていく中で、嬉しいときや苦しいとき…意識的なのか無意識なのかは分かりませんが、日常的にワインを飲んでいる自分がいたので、自分の感性を信じてワインを探求していこうと決意しました。もう父の答えは分かりませんが、自分なりの答えはいつか見つけてみたいと思います。この話をすると『神の雫』みたいだねと言われたりもしますが…(笑)

その話は特別なので、比べられないですが…印象に残っているワインはありますか。
加藤:

ちなみに、過去に出演いただいたお二方は『ルフレーヴ』と『マルセル・ダイス』のワインを挙げてました(笑)

島田:

それを言われると…(笑)もちろんいくつかありますが、私は日本ワインで印象的だったものをご紹介させていただきます。
ワインツーリズム主催のイベントに参加した際に飲んだ『神田葡萄園 アルバリーニョ※5』です。今までテロワールを感じるという言葉があまりピンと来なかった私ですが、これこそまさにテロワールを感じることができたワインでした。
海を見下ろす畑のもと、潮風をたくさん浴びて育ったブドウからはミネラル感や塩味を感じることができます。目を閉じても、豊かな海の景色に、陸前高田の海鮮類が浮かんできます。地域の食文化に合わせた素晴らしい日本ワインだと思います。既に人気ですが…今後もますます人気が出るワインだと思います。

加藤:

忖度なく信濃屋で取り扱っていないワインをありがとうございます(笑)確かに私も様々な国産ワイナリーを訪問させていただくと、これから『アルバリーニョ』を植えてみようと考えているとか、最近植えたなど…『アルバリーニョ』は日本の土壌に合う品種だと生産者も口を揃えて言っています。これから国産のアルバリーニョに出会う機会は増えそうですね♪

※5 神田葡萄園について…こちらから

※5 アルバリーニョとは…イベリア半島を原産とする白ブドウ品種。伝統的に海の近くに名産地があることや、魚介類との相性が良いことから別名『海のワイン』と呼ばれています。

注目している品種や産地はありますか。
島田:

注目とは違うかもですが…個人的には長野県のシラーが好きです。既に有名ですが…(笑)『シャトー・メルシャン 椀子シラー』※6を飲んだ時は衝撃的でした。日本風にアレンジされたシラーで、とても印象に残っています。

加藤:

私も個人的に『シャトー・メルシャン 椀子シラー』※6は大好きです。黒系のシラーと言うよりは白系のシラーで、飲むと印象的なので日本ワインを初めての方にもおススメの1本ですね。

※6 『シャトー・メルシャン 椀子シラー』はこちら