生産者インタビュー〜北海道余市町のワイナリー Domaine Mont(ドメーヌ・モン)山中 敦生〜
目次
Profileプロフィール
茨城県古河市出身。早稲田大学在学中にスノーボードの魅力に取り憑かれ、スノーボードインストラクターの資格を取得し、北海道内のスキー場で働き始める。シーズンオフに派遣でリゾート地のレストランで働いていた際、ワインを扱うレストランに配属されたことをきっかけにワインに傾倒。ソムリエの資格を取得し、畑ごとに違うワインの特性にますます興味をいだき、自分でブドウを栽培したいとまで考えるようになる。縁があってドメーヌ・タカヒコの曽我 貴彦氏の元で2年間の研修を受け、2016年に小さな醸造所を持つ農家として独立。今後は自然と共に歩みながら、北海道の四季を表現できる農家としてワインを醸造していくことを目指している。
-Domaine Mont(ドメーヌ・モン)-
ドメーヌ・タカヒコの曽我 貴彦氏の下で2年間(2014~2016)栽培と醸造を研修した山中 敦生(ヤマナカ アツオ)が2016年春から独立し、北海道余市郡余市町登町の標高50m前後に位置する約3ha(栽培面積は1.5ha、5,000本)の畑でピノ・グリのみを栽培する小さな農園兼醸造所。
山中 敦生を紐解くキーワード
最初に〜今回のインタビューを行った背景〜
私たちは日々当たり前のように食卓やレストランに並ぶ鮮やかな料理や美味しいワインを口にすることが増えた。しかし、その料理やワインが出来上がるまでの努力や苦労をどの程度理解しているだろうか…今回インタビューするドメーヌ・モンの山中氏は、栽培家であり醸造家。ブドウの栽培に関しても自然と共に生きることを選んだ人物。ブドウを育て、ワインを造ることは決して容易ではない。それでも山中氏はブドウを育て続けること、ワインを醸造すること、自然と調和し人々に美味しいワインを届けることを行っている。そんなワイン造りに携わる裏側を皆様に知ってもらいたい。我々はただワインを販売するだけでなく、造り手の想いも代弁することでお客様により理解していただくことを目指しています。そうすることで、普段の生活にワインが彩り豊かな時間を与えてくれるのだと信じています。
Domaine Mont(ドメーヌ・モン)山中 敦生氏と(株)信濃屋の出会い
一番の理由は…見学の際に、ワインをテイスティングしている反応から『本当にワインが好きなんだなぁ』と感じたのが一番ですね。あと、今までは自然派ワイン専門店や日本ワイン専門店などが主な取引先でした。そのため、信濃屋のようにクラシックなワインから自社輸入まで幅広く扱っているようなお店はあまりなかったので、新しいお客様に自分のワインが出会ってもらえるかもしれないという期待も込めて取引を開始させていただきました。初めて見学にお越し頂いてから、訪問の頻度が早かったので印象にも残っていましたし…(笑)
ありがとうございます。とても嬉しいです。試飲させていただいた際には『美味しい』としか言ってなかったかもしれませんが…(笑)生産本数などからも新規取引はされていないことを聞いておりましたが、実際に取り扱わせていただけることがとても光栄です。
HPやECサイトで拝見しておりましたが、想像より大きい売場が印象的でした。ラインナップもかなり豊富で驚きましたし、デイリーなワインから高価格帯のワインもあり…色々探してみたくなるようなワインショップでした。
ありがとうございます。また東京にお越しいただく機会があれば是非、試飲をご一緒させてください。
※信濃屋ワイン館の詳細はこちらから
今まではナチュラルワイン(自然派ワイン)好きの方々に自分のワインを手に取っていただく機会が多く、お店は変われど同じお客様に楽しんでもらうことが多かった印象です。ですので、信濃屋では常連様に案内して頂いたり、店頭陳列するなど…信濃屋としては普通のことでも、それはドメーヌ・モンのワインが今までとは違う、新しいお客様に楽しんでもらえる機会だということに期待しております。
我々もしっかりとドメーヌ・モンのワインを理解して大切に販売していきたいと思っております。ワインの品質を管理することも大切ですが、消費者の方々に正確な情報をお届けして心からそのワインを楽しんでもらえるよう尽力していきます。
畑に関して-Domaine Mont 山中氏のコメント-
畑は日当たりの良い東向きの傾斜地で、水はけも良く、長年使われていなかったので農薬や除草剤、化学肥料などは残留しておらず、ミミズをはじめテントウ虫やクモ、バッタ、蟻など多様な生物が多く生息しています。
傾斜地の畑の上部からは日本海とヒロツヴィンヤードが一望できる壮観な景色で、日の出から陽が差し込み、風通しも良い恵まれた環境に畑があります。
この畑の前の持ち主だった飯野家は1897年(明治30年)に飯野鉄次郎が富山からこの地に入植し4代続いた農家でした。傾斜地であるためお米の栽培はできず、当時はトウモロコシやヒエ、アワ、馬のエサなどを栽培していたそうです。100年以上前に開墾した歴史ある畑を引き継ぐことができたことに感謝するとともに畑の歴史を途絶えさせないように、日々、農作業に精進していきたいと考えています。