生産者インタビュー〜北海道余市町のワイナリー Domaine Mont(ドメーヌ・モン)山中 敦生〜
目次
Domaine Mont-ドメーヌ・モン-の山中さんと語る北海道ワインと今後の展望
それは思いっきり感じています。降雨量にあまり変化はありませんが、積算温度※2などのデータからでも見て取れます。
気温や降雨量が変わるとワインの味わいには変化はありませんでしたか。特に気温が上がると熟度が上がるので酸味が下がる傾向にあると思いますが…
一般的に気候変動にマイナスのイメージもあるかと思いますが、全てが悪いとは思いません。元々、北海道は寒すぎて酸味が強すぎた傾向にありますので、果実感(熟度)と酸味もちょうど良いバランスだと思います。
※2 積算温度とは…毎日の平均気温を合計したもの
余市の登町方面は畑を持つことは難しくなってきましたが、北海道にワイナリーが増えるのは大歓迎です。北海道は観光業も重要な経済効果になるので、ワインツーリズムの目的で北海道が盛り上がっていくことは嬉しいです。
様々なワイナリーが増えることで生産者同士も意見交換する機会も増えれば、より北海道ワインが盛り上がることも期待できそうですね。
正直、函館と余市はあまり接点がないので実感はありませんが…著名な方ですし新しい方々が日本ワインを知るキッカケを作ってくれた事には感謝しております。
ド・モンティーユ北海道のエティエンヌ氏も余市の登町には惚れ込んでいたと聞きますので、海外の生産者から見ても函館・余市共に魅力的な産地なのでしょうね。
無いですね(笑)
無いのですね(笑)他に目移りしない程に余市が素晴らしいと感じるわけですね。そんな余市の魅力をお聞かせください。
海も山もあり、気候も安定しています。ブドウ造りにも最適ですし、環境や人にもやさしいですね。住んでいてとても素晴らしい町だと日々感じています。言うことないほどに魅力にあふれた場所です。
主観で思うことと、第三者から言われることが一緒なのですが『やさしいワイン』だと思います。
今後、我々がお客様に伝えるときに言いたいと思います。お客様に伝える上で味わいなどの表現をすることも大切ですが、一言二言でよりお客様の心に響くキーワードも重要だと感じています。今の日本には『やさしい』ワインが必要ですね。
あまり無いですね(笑)
ワインは1年に1回しか造れないので、造れる回数も限られるわけですから探求し続けるということですね。これからのワインの進化も楽しみです。
難しい質問ですが…銘柄を『Dom Gris (ドン・グリ)』に限って言えば「ウニ」を使った料理ですね。ウニの食感や旨味・苦味とバッチリ合ったのを覚えています。あとは、春になるとイベントに参加させていただくことが多いので「ホタルイカ」を使った料理を提供してくれるシェフも多かったですね。ホタルイカの苦みが同調するのですが、個人的にはウニの方が印象が良かったです。
とても参考になります。正にウニ・ドン(Dom Gris ドン・グリ)ですね(笑)確かにウニの甘味があった方が『Dom Gris (ドン・グリ)』に合うような気がします。北海道で機会があれば試してみたいと思います。
世界一予約の取れないレストランとして知られる北欧コペンハーゲンのレストラン「ノーマ(noma)」。ミシュラン三ツ星、ワールド50ベストレストランで5度の1位に輝くなど、世界最高峰のレストランとして知られています。
2023年3月15日〜5月20日までの期間限定で「noma」が、全スタッフを日本に引き連れ「noma Kyoto」をオープンしていました。連日、世界中の美食家達が京都に押し寄せ、感動体験を味わい大盛況に終わりました。その中でワインのペアリングコースでは、ドメーヌ・モンのワインも採用されました。「北海道ワインのポテンシャルの高さに、世界中の美食家達が驚いている」と、nomaのソムリエ達も賛辞を送りました。