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日本ワインとその魅力を世界に発信するMiss Wine

真心を感じてワクワクするようなワインショップ

信濃屋のワインラインナップをご覧になった感想を聞かせてください。
島田:

実際に信濃屋ワイン館を拝見させていただいて、クラシックなワインから新進気鋭の造り手までバランス良く取り揃えているなと感じました。一番印象的だったのは、独自のカテゴリー「クリーン・ナチュラル」※1は魅力的に感じました。

加藤:

正直、一般の方にナチュラルワインは分かりにくいのかなと感じております。そのため、誰が飲んでも美味しく楽しめるナチュラルワインを独自でカテゴライズして表現してみました。

島田:

確かに、ナチュラルワインは流行りですが…私もワインに興味を持ち始めたばかりの方々には分かりにくいと思います。加藤バイヤーが本当に良いと感じたワインをセレクトし、現場の方々が売り場を分かり易く表現していて、自分好みのワインが見つけられる素敵なワインショップだなと思いました。

※1 信濃屋が独自の味わいで分けるクリーン・ナチュラルとは…詳細はこちら

以信伝心を読んだ感想を聞かせて下さい。
島田:

ワインに纏わる様々な職種の方々から、それぞれの視点・観点からお話を拝聴することができてとても興味深いものでした。また、タイトルにもある“以信伝心”に『心』があるように、心から心へ、ワインを愛する人々へ、まだワインを知らない人々へ。その魅力を伝えていくという真心を感じる素敵なコンセプトだと思います。

加藤:

ありがとうございます。以前は職種の壁があり、なかなか交わることが出来ませんでしたが…時代も変わり、今は職種は違えどワインに対する想いや目標は一緒なので、共感できるもの同士が手を取り合って発信することで、ワイン業界が盛り上がればと思い発信を行っております。

島田:

先に出演されているプロフェッショナルなお二人※2に並んで私が出演することが畏れ多いのですが、とても嬉しいです。以信伝心は様々な方々が読まれていると思いますので、私の回は箸休め的に肩肘張らず読んで頂ければと思います(笑)

※2 第一回目:Restaurant TOYO 統括支配人兼エグゼクティブソムリエ 成澤 亨太氏 詳細はこちら

※2 第二回目:ファームストン株式会社 執行役員 青木 雅彦氏 詳細はこちら

日本文化や食卓に寄り添う日本ワインの魅力

近年、日本ワインの人気により拍車がかかってきたように感じますが、活動をしていて実感することはありますか。
島田:

日本ワインの人気が高いことに実感はあります。国際的なコンクールで素晴らしい結果を残すワイナリーもありますし、人気のワインはどこに売っているんだと感じるほど入手できなかったり…(笑)私が活動を始めた頃にはすでに日本ワインは人気だったので、本当に日本ワインが売れない時代、生産者の方々が苦しかった時代というのを知らないですね…

加藤:

確かに日本ワインが地位を確立された中での受賞。そして活動の時期になりますよね。様々なワインのイベントに参加されている島田さんから見ても日本ワインのイベントだけでなく、国際的なワインイベントでもその人気ぶりは感じることができますか。

島田:

そこには大きな温度差を感じます。日本ワインのイベントから一歩外に出て、それを実体験したエピソードがあります。その参加したイベントは50名ほどが持ち寄りで参加するワインのイベントでした。しかし、その中で日本ワインを持ってきたのが私だけでした…もちろん参加者はそのワイナリーもご存知ではなかったのですが、ブラインドで飲んでも「この白ワイン美味しい」「今日の白ワインの中で1番」と答えてくれた方もいました。私がこのワインは長野県のワインですと紹介すると皆さん驚かれていました。

加藤:

1/50は寂しいですね…本当に美味しい日本ワインはたくさんあるので、もっともっと広く知れ渡ってほしいですね。ちなみに何をご持参されたのですか。

島田:

ヴィラデスト・ワイナリーのゲヴュルツトラミネール※3です。日本ワインを好きな人は本当に深く愛しているのですが、良くも悪くも狭く深いコミュニティになりつつあるのではないかと思います。まだまだワインラヴァーの間では広く浸透していないので、日本ワインの良さが知られていない現状はもったいなく寂しく感じました。

※3 ヴィラデスト・ワイナリーについて…こちらから

普段は様々な国のワインも飲まれると思いますが、島田さんが感じる日本ワインならではの魅力とは。
加藤:

もしかしたらよく聞かれている質問かもしれませんが…(笑)いかがでしょうか。

島田:

これはよく聞かれます(笑)私が思う日本ワインの魅力を3点挙げてみます。
一つ目は、優しく繊細な味わいです。日本ワインはインパクトが強い訳ではないですが、その味わいからは慎ましく上品で奥ゆかしい、日本の美徳を感じることができます。ワインからは、その土地の個性が大切に表現されていたり、生産者の方々の繊細で丁寧なワイン造りなどが伝わってきます。

島田:

二つ目が、日本の日常に溶け込みやすいという点です。日本人の方は毎晩毎晩フレンチやイタリアンを食べている訳ではないと思います。マリアージュ※4の基本でも『その土地の料理にはその土地のワインを合わせる』と言われます。我々が生まれた時から一番馴染み深く親しみやすい日本食には、やはり日本ワインが一番合うと思います。私、語り過ぎてないですか…(笑)

加藤:

大丈夫です。素晴らしいと思い聞き入ってしまいました。やはり日本人なので人に、そして身体に寄り添うような印象ですよね。

島田:

普段の買い物ではみなさん、国産品にこだわるのになぜワインは国産にこだわらないのか不思議に感じたりもします(笑)
三つ目は、生産者との距離の近さです。海外の銘醸地を巡るのはお金も労力も掛かりますが、国内であれば海外よりは気軽に生産者と直接会ってお話を聞くこともできます。そうすることでワインへの知識も深まりますし、愛着も湧き、より楽しむことができる点も日本ワインの魅力だと思います。

加藤:

仰るとおりだと思います。興味があれば実際に現地に出向いて、五感で体験してもらうことは生産者の皆様も喜んでくれそうですね。

※4 マリアージュとは…フランス語で「結婚」を意味しますが、ワイン業界では料理との相性を指します。